最近読んだ本、『総理の通訳が語る 世界で戦うための英語戦略』黒川公晴著
英語関係の本は、興味を持ったものはとにかく迷わずに読むようにしています。
今年初の読書はこちらでした。
中でも印象に残った話がありました。

総理が外国からの来賓に、会談の冒頭で言う「Welcome」という挨拶。
この一言をどう使うか。実は奥が深いとのこと。
たとえば、相手が初めての訪日なら、
Welcome to Japan.
と言うのが自然。
でも、過去に日本に来たことがある相手なら、
Welcome back to Japan.
の方が文脈に合う。
同じ「Welcome」でも、相手との関係や背景が変われば、ぴったりくる言い方も変わる。
さらに相手が訪問団みたいに複数人で来ている場合は、「皆さんへ」という空気も大事になってくる。
そう言う時には、全体に目配せして
Welcome to you all.
言葉の向け先を広げる感じ。
ここまで聞くと「訳し方のテクニック」っぽく見えるんですけど、私が一番グッときたのはそこじゃなくて。
結局これって、英語力というより、
相手への敬意とか、相手に関心を持つ力の話なんですよね。
「この人にとって気持ちのいい言い方は何かな」
「この場面で相手が本当に欲しい言葉はどれかな」
そういう想像力って、日本語でも英語でも関係なく、コミュニケーションの芯だなと改めて思いました。
もちろん基礎力は大事。それがないと応用もできません。
だけどその上で、相手を見る力がある人の英語って、やっぱり伝わり方が変わる。
「英語ができる」と一言で言っても、その中身って本当はこういうところに出るんだろうなと改めて感じました。
※参考:『総理の通訳が語る 世界で戦うための英語戦略』p.85